低髄液圧症候群と後遺障害
1 低髄液圧症候群とは
低髄液圧症候群とは,脳脊髄液が減少し、硬膜の内部の圧力低下が引き起こされ,頭痛のほか全身の不調が生じるというものです。
そもそも,通常であれば脳と脊髄は脳脊髄液に満たされた状態です。
脳脊髄液が漏れ出てしまうと,脳が正常な位置にいられなくなります。
そのため,脳脊髄液が何処からか漏れて減少すると、脳が正常な場所に位置することができなくなり、脳が沈下し脳機能に支障が起こることになります(脳脊髄液減少症)。
髄液の流出等により頭蓋骨内部の圧力低下が引き起こされた結果生じるのが低髄液圧症候群ということになります。
2 交通事故と低髄液圧症候群
交通事故によって生じる代表的な症状にむちうち症があります。
むちうちは,頸部痛をはじめ,頭痛,吐き気,手のしびれなどの症状が出るというものですが,これらは低髄液圧症候群により生じる症状と似通っています。
交通事故によっても低髄液圧症候群は発生すると考えられていますが,このように症状が似ているため,むちうちなのか低髄液圧症候群なのかを正確に診断するのは困難だとされています。
一般に,低髄液圧症候群の場合は起立性頭痛を生じることが多いとされていますが,それも必ずというわけではないので,やはり正確な見極めは難しいです。
3 低髄液圧症候群と後遺障害等級認定
低髄液圧症候群との診断がなされる場合,後遺障害等級9級,12級あるいは14級が認定される可能性があります。
もっとも,低髄液圧症候群は,それ自体の知名度がまだあまりなく,保険会社は交通事故との因果関係から争うことも多いです。
最終的には裁判で決着をつけるところまで争いが続くということも十分に考えられます。
そのため,まずは交通事故に強い弁護士に相談することが必要だといえるでしょう。
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